「やさしいJAL」めざす
■日本航空が手話バッチなど導入■
聴覚に障がいのある方のために、「日本航空」が先月末から新たなサービスを導入した。小さな子供やお年寄り、障害者などが同社を利用する場合、安心して快適な旅を楽しめるようにする「やさしいJAL」の取り組みの一環。手話ができる客室乗務員に「手話バッチ」を着用させるほか、指差しでコミュニケーションができる案内ボードを国内の全空港に配備した。
手話バッチは、社内の手話インストラクターによるレベルチェックをクリアするか、社外の手話検定5級以上に合格した国内線、国際線の客室乗務員が着用。手話検定4級以上のレベルであれば「手話」、5級レベルであれば「手話勉強中です」の2種類がある。
同社では、客室乗員部で1992年から有志による手話講座がスタート。1995年、会社に正式認定され、現在では年間600人近い客室乗務員が参加している。講座では離着陸時などに必要とされる安全に関する会話だけでなく、日常会話も含めて、機内特有の状況を中心に幅広く学習している。
コミュニケーションボードは空港チェックインカウンターでの搭乗手続きや保安検査を受ける際に、不安やストレスを感じないで済むように工夫。カウン ターでは、遅延や欠航などイレギュラー発生時のコミュニケーションをスムーズにするための情報も記載。保安検査では、例えば「中に入っていますか」の問いに、「ハサミやナイフ、とがった物など刃物」「ライターやマッチなど危険物」の答えを表記した。絵や図を用い、英語や中国語、韓国語でも表記し、外国人や高齢者にも対応できるように工夫。利用者が同社のウェブサイトからダウンロードし、自分で使うこともできる。
◎日本航空
HP: www.jal.co.jp