ハワイなどGWの海外旅行は3年ぶり50万人超
2.9%アップの約3万6000人がハワイへ
まもなくゴールデンウィーク(4/24~5/4日出発)を迎えるが、大手旅行社の調査でハワイなどへの海外旅行者数が、3年ぶりに50万人台を超える前年比4.3%増の50万8000人となる見込みであることが20日までに明らかになった。海外旅行の平均旅行費用も4.7%アップの22万3100円で、総旅行消費額は9.2%増の1133億円となりそうだ。
方面別で最も伸び率が高いのは上海万博などのイベントに恵まれた中国が12.5%増の9万人で、豪州も7.1%増の1万5000人と続く。対前年比2.9%アップで約3万6000人が訪れるハワイや欧州など長距離方面も好調に推移。燃油サーチャージの値上がりも、あまり影響は出ていないという。逆に、昨年好調だった韓国が4.9%減の9万8000人の他は、海外旅行者数は50万8000人の4.3%増で、全方面で前年並みまたはプラス成長となっている。
一方、他の旅行社の調査では、今年のGW期間の渡航先で最も人気が高いのはバリ島で、2位がパリ、3位がハワイ・オアフ島となっている。また、成田国際空港によると、ゴールデンウィーク期間(4/24~5/9日)の出入国者数は、前年比5.0%増の107万9000人となる見込み。方面別では、年末年始と同様の傾向で、ハワイやグアムなどビーチリゾート、欧州の人気が高いという。
今年は平日が1日のみで日並びが良く、長期休暇を取りやすいうえ、円高も追い風。また、成田空港への新規航空会社乗り入れなども需要喚起の要因になっているとみられている。海外旅行への支出でも、「増やしたい」と答えた人が3ポイント増の16.3%で、旅行消費額も上昇が見込まれ、景況感が改善されてきているようだ。
出発日のピークは、遠距離のハワイ、米国、欧州が4月29日、近場のアジアやグアム、サイパン方面は5月1日と2日。ハワイと欧州は、価格が安くなる5月5日と6日の出発も目立っている。
近年のGW海外旅行動向調査では、2000年に56万4000人がピーク。翌01年に53万9000人と下降、03年はSARSの影響で23万4000人まで落ち込んだ。04年には52万9000人で、その後50万人台で推移したが、08年は燃油サーチャージの高騰で45.4万人に減少。昨年も新型インフルエンザの影響で48万7000人だった。