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ハワイ島に世界最大の望遠鏡を建設

■世界5カ国が第2の地球や宇宙の初期を観測■

約1500億円をかけて、生命体が棲む第2の地球などを観測する世界最大の光学赤外線望遠鏡「TMT」を2014年度から、日本、米国、中国、カナダ、インドの5カ国がハワイ島マウナケア山頂に建設することになった。21年度に完成予定。性能では、現在運用中の望遠鏡を大きく上回り、誕生間もない宇宙や宇宙の初期に生まれた銀河の正体に迫ることが期待されている。

この次世代光学赤外線望遠鏡「TMT」建設には、参加5カ国が10月に覚書を結び、14年1月には正式に建設を決める。TMTプロジェクトは、Thirty Meter Telescopeの頭文字から命名。建設される超大型光学天体望遠鏡のレンズは直径30mで、ハワイ島のマウナケアの頂上部に天体観測所を建設し、観測を始める計画になっている。

はるか宇宙のかなたにある天体の像を拡大する反射鏡の直径は30m。現在、最大級の米ケック望遠鏡(10m)や日本のすばる望遠鏡(8.2m)などを大きく上回る。たとえば、光を集める能力はすばる望遠鏡の13倍で、解像度は約4倍アップ。地球と太陽の距離の約200億倍離れた宇宙にある惑星を判別できる、という。

光が地球へ届くまでに膨大な時間がかかり、宇宙観測では遠いものほど実際には古い姿を映す。すばる望遠鏡で現在、137億年前に誕生した宇宙のうち129億年前の銀河までが観察済み。この次世代望遠鏡では、130億光年の距離を隔てた微弱光線をキャッチでき、宇宙の起源を探る手助けとなりそう。また、太陽系外の惑星探査で、その表面や大気の組成を調べることで、地球外生命の存在を探る役割を担う。さらに、宇宙を満たしている、まだ解明できていない暗黒エネルギーなども調査する計画だ。

人類の心を躍らせる天体観測プロジェクトだが、最先端の望遠鏡に必要な先進技術の開発や巨額の建設費を一国で担うのは難しい状況。そこで宇宙観測で先行する日米などに、資金力を付けた中国とインドが組む。両国はロケット打ち上げで実績を現してきており、宇宙観測という基礎科学分野でも国際的な存在感を高める思惑が伺える。

費用総額1500億円は米国が35.5%、日本が25%、カナダが17.8%、中国が11.2%、インドが10.5%を引き受ける予定になっている。日本が負担する375億円の一部を文部科学省が2013年度予算案の概算要求に盛り込む方針で、国立天文台や日本の企業が小型の反射鏡492枚を組み合わせて、1枚の反射鏡に仕上げる技術を提供する。

米国のカリフォルニア大やカリフォルニア工科大は、観測カメラや望遠鏡の駆動装置を開発。中国は国家天文台、インドは科学技術省が主要部品の周辺の機器を担うことになっている。

◎TMTプロジェクト

HP:tmt.mtk.nao.ac.jp/index-j.html

 

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