谷昭範プロがパールオープン初優勝、キャディーのエイミがサポート

男子ゴルフのハワイ・パールオープンは昨2月14日、オアフ島パールシティーのパールカントリークラブ（パー72）で最終ラウンドが行われ、谷昭範（たに・あきのり、35歳）プロが通算12アンダーの204で優勝した。共通の知人を通じて、大会3日間のキャディーを務めたのが、ウィー2世を目指す日本人と米国人のハーフでハワイ在住の古賀エイミ（14）＝モアナルア高１年。谷プロとのベストコンビが大逆転のミラクルショットを叩きだした。

プロ13年目の谷プロは初日、首位で好発進したが、2日目は2打差の6位に後退。逆転優勝をかけてスタートした最終日は、17番ロング（パー5）が勝敗の分岐点になった。過去何度もこの大会の勝負を決してきた519ヤードある17番。この日、10、12、15番でバーディーを奪ってきた谷プロのティショットは、左の林へ。唯一、グリーンを狙えるのは、木と木の間にあるわずかな空間。高さ約10－15メートル。アマで何度もこのコースでプレーしているキャディーのエイミのアドバイスもあり、狙うことに決めた。

首位のメイソンには16番で1打差に迫っていた。谷プロは振り返った。「プロとしてピンを十分に狙える距離だが、エイミと考えが一致したことで思いきれた」。ずっと我慢のゴルフだった。さらに訪れた大一番でのピンチ。手にしたのは9番アイアン。第2打はピンまで残り約200ヤード。狙い通りに放った黄色のボールは、フォローの風にのり、運も味方してグリーン手前で跳ね、ピン右に約3メートルの2オン。大逆転のイーグルパットのチャンスが訪れた。まさにミラクルショットだった。

慎重に芝目を読み、右へグリップ1つ分との読み通り、逆転優勝を呼び込むイーグルパットがスーッとカップに沈んだ。谷プロとエイミはがっちり握手。期せずして観衆から大歓声が沸き起こった。谷プロは「優勝できたのは、エイミのアドバイスのお陰」と、3日間プレーを共にした貴重な相棒をたたえた。優勝の記者会見でも、谷プロは将来プロゴルファーを目指すエイミを同席させることを忘れなかった。エイミは「プロの凄さと厳しさを学ばせてもらいました」と、自分のことのように喜んだ。

実は、谷プロは前日の13日（土）午後3時半、予選2日目を終えてから、海のそばにある日本人にも人気のキャルバリーバイザシー教会で、愛妻エツコさんと挙式したばかり。当初からハワイで挙式の予定だったが、大会もあるし、いつにするかで迷ったが、結果的に優勝賞金12,000ドルを手にし、両手に花を添えることになった。今季、日本のツアーに本格参戦する予定の谷プロにとって、最高のスタートダッシュになったことは間違いない。

ちなみに、谷昭範プロとエイミを引き合わせた両者共通の知人は、私たちハワイロードの大切な仲間で、ハワイロードはエイミを支援しています。

◎ハワイ・パールオープン
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