JALとANAが4月以降のサーチャージ大幅値下げ
ハワイ路線は片道1万4500円から2000円へ
燃油価格の下落に伴い、日本航空と全日空は10日までに、国際線の燃油サーチャージ代(燃油特別付加運賃)を大幅に引き下げることを決めた。4月発券分から、ハワイ路線は現行の片道1万4500円から2000円に引き下げられる見込み。これまでの運賃表より大幅な値下げを断行し、低迷する観光需要を喚起する目的だ。
当初の予想通り、日系航空会社が燃油サーチャージの指標とする2009年1月までの3カ月平均価格が、1バレル64.22ドルと大きく下がったことで、4月発券分以降の燃油サーチャージ額の大幅値下げは確実の情勢となった。日系2社の廃止基準である60ドルは残念ながら下回らなかったため、4月からの廃止は今のところない模様。
すでに発表されている水準より、負担額はさらに減少しそうで、最低価格帯となる60ドル以上70ドル未満時の適用額はハワイ路線で往復6000円(片道3000円)。これがさらに引き下げられる模様で、ハワイ路線は往復2万9000円から推定4000円という大幅な値下げとなる見通しだ。
日本航空ではまた、現行の適用条件表の設定額を引き下げる方針。これまで3カ月おきだった適用期間も検討の対象としている。というのも、燃油サーチャージに関して、適用される5カ月から3カ月前までの市場水準で設定額を決める航空会社のやり方には、日本旅行業協会や業界団体などから反発が強かった。より市場にマッチした迅速な対応を求める業界の要望や監督官庁である国土交通省の方針も踏まえながら、最終的に決められる見込み。なお、全日空も2月20日までには方針を決める計画という。
これまで、ハワイ旅行の大きな足かせになっていたとみられる燃油サーチャージ代の大幅下落で、今春以降の日本人観光客の回復に地元ハワイでは大きな期待を寄せている。