「燃油サーチャージ」は旅行代金込み表示へ
旅行費の一部として総額表示を推進
ハワイなどへの海外旅行で利用する国際線の搭乗客から「分かりにくい」などの不満が出て問題になっていた「燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)」について、国土交通省は15日までに、海外旅行商品のパンフレットや広告に、航空会社が航空運賃とは別に徴収する燃油サーチャージ代を含んだ料金を表示するよう旅行会社に通達することを決めました。6月中の適用を目指していますが、すでに夏休み商品の多くが販売を始めているため、9月30日までは経過措置とし、すでに作成済みパンフレットは使用可能で、サーチャージ込みの料金表示は10月1日以降になりそうです。
高騰する航空燃料を反映し、通常の国際航空運賃に本来は暫定的に上乗せされる燃油サーチャージは、市況の変動に応じて3ヵ月ごとに見直されてきました。たとえばハワイ線の場合だと7月1日から、日本航空と全日空は現行往復2万8000円の燃油サーチャージを4万円にアップするなど、原油価格の高騰を受けて値上がりが続いています。
これまで、一部の旅行会社を除き、大半がサーチャージ抜きの料金を表示し、「別途加算されます」とだけ説明してきたことから、旅行者などから「分かりにくい」「二重価格だ」などの苦情や不満の声が上がり、一部でトラブルのもとにもなっていました。ただ、燃油サーチャージが高騰を続け、恒常化している現状から、今では「旅行代金の一部とするのが自然」という考え方が支配的となり、総額表示を推進することになったものです。