「ウォルマートって安いわね！」

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「ウォルマートって安いわね！」

米国経済の景気減速で「お金持ち」も利用へ

全米一の安さを売り物にしている小売業界最大手の「ウォルマート」で最近、“異変”が起きているそうです。というのも、好調だった米国経済の減速に伴い、これまでウォルマートには縁が薄かったとされる比較的所得の多い消費者層の利用が徐々に増加。同社が顧客調査した結果、ウォルマート利用者のうち、同社が中心客層と位置付ける所得水準より高い層（年収5万5000～7万ドル以上）が2月は0.7％、3月は2.2％増えました。同社ではハワイをはじめ、毎月50万人から100万人単位の顧客調査を実施。それによると、最近の消費者動向は「これまで以上に価格が重要」と考え、価格重視の姿勢は昨年の2倍に強まっているそうです。

先週、ニューヨークで行われたアナリスト会合に出席したウォルマートの関係者は、「ウォルマートが高所得層の心をつかみ、景気が回復した後も維持できるかどうかは、当社がどんなショッピング体験をご提供できるかにかかっている」と今後の見通しを語っています。また、「当社は価格設定では主導的立場にあり、これは同業他社が短期間で到達できるものではない」と、市場で好位置に付けていることを強調しています。

ウォルマートではこれまでに、レジでの待ち時間を3分の1短縮することに成功しているほか、照明を明るくしたり、大きくしたプラカードで低価格をさらに強調するなど、清潔かつ魅力的な店内の改善に尽力。また、同社はウォルマート専用のオリジナルブランドを持っていますが、ホノルル店の場合は他店舗以上に、事業に成功してリタイアしたお金持ちが多く移り住むオアフ島という独特な場所に店舗を構えるだけに、「今後は顧客層の広がりに沿った、一般ブランドの売り出しを強化する方針」（ホノルル店関係者）と語っています。