通話は小声なら可能

オアフ島で唯一の公共交通機関となっている「ザ・バス」の車内で、携帯電話の着信音を止めて振動などのマナーモードやサイレント・モードに切り替えることなどを義務付ける新しい条例ができ、運用されています。ザ・バス利用者の快適さや安全に配慮したものだそうです。運転手は違反者に注意する権限が与えられ、注意を無視し続けた場合には$100あるいはそれ以上の反則金が科されるので、観光客もお気をつけください。

この新条例では、携帯電話のほか、携帯ラジオやステレオ、ポータブルCDプレーヤー、ゲーム機器などをザ・バスの車内で利用する場合にも、ヘッドフォンやイヤーフォンを使い、周りに無用な雑音が漏れないように配慮することが義務づけられています。スピーカーフォンの使用はできません。ただし、緊急時の連絡などもあるので、ザ・バス内での携帯電話での通話は小声であればこれまで通り可能となっています。

今回の措置は、ザ・バスの中で仮眠をとったり、新聞などを読む多くの乗客や運転手らからの調査をもとに制定されました。ホノルル市当局は、ザ・バスの利用者に対し理解と協力を求めていますが、一方で、違反者には厳しい姿勢で臨む姿勢を表明。また、市当局はエクスプレス・バスのルートでは、毎日20部のスターブリテン紙を無料で配布しています。

この新条例は当初、「乗客の車内での携帯電話の会話が安全運転の妨げになる」という運転手からの苦情を受けて提案されました。ところが、「携帯電話を使っているのは運転手の方だ」という乗客らからの苦情も殺到。最終的に、運転手の注意力を著しく散漫させ、安全運転の妨げになる、という理由でザ・バス側の強い要望で実現しました。

ところで、私も以前、携帯電話で夢中に話しているザ・バスの運転手やハンバーガー片手に運転しているバスドライバーに遭遇？　したことがあります。確かに安全上の問題は看過できませんが、本来ならマナーであるべき問題まで、何でもかんでも法的に縛ってしまうという方策が果たしていいのかどうか・・・　ハワイらしい大らかさや思いやり、他人への優しさを生み、育んできた古代からハワイに息づくアロハの精神が薄れてきているのでしょうか？

◎ザ・バス

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