海王星の外側に「第9惑星」が存在!?
■ハワイ島の「すばる望遠鏡」で3月に観測計画■
はるか宇宙のかなたに、太陽系9番目となる新たな惑星が存在する可能性が、米カリフォルニア工科大チームの研究で21日までに分かった。同チームは、太陽系外縁部にある天体の軌道を分析した結果、判明したという。実際に証明されると、準惑星に格下げされた冥王星に代わり、太陽系の第9惑星になる。研究チームは、ハワイ島にある国立天文台「すばる望遠鏡」で3月にも観測を試みる計画だ。
研究チームによると、この巨大な「プラネットナイン(第9惑星)」と呼ばれる惑星は地球の約10倍の質量がある。太陽から約45億km離れた、地球から最も遠くに位置する海王星より、20倍離れた軌道を回っている、という。太陽の軌道を1周するのに、1万年から2万年ほど要するとみられ、文字通り、天文学的な時間がかかるといえる。木星や土星などと同じガス惑星とみられている。
太陽系外縁部の「カイパーベルト」と呼ばれる領域の周辺にある6個の天体に研究チームは注目した。太陽の周りを回るスピード、軌道の傾きなどから計算すると、これらの天体の動きが、大きな質量を持つ未知の天体の影響を受けていることを突き止め、新たな惑星の存在を理論的に解明した。研究チームでは、5年以内に観測で見つかるだろうと予測している。
◎カリフォルニア工科大
ウェブサイト:www.caltech.edu