オバマ大統領支持の現職ハワイ州知事が大敗
■ハワイ州民主党予備選でイゲ氏に■
ハワイ州で昨9日行われた、今年11月の米中間選挙の正式候補を決める予備選で、州知事選の民主党予備選でハワイ出身のオバマ大統領の支持を得ている現職のニール・アバクロンビー知事(76)が、日系のデビッド・イゲ州上院議員(57)に大敗した。
民主党候補となったイゲ氏は、11月のハワイ州知事選本選で、共和党候補のデューク・アイオナ元副知事と、無所属のムフィ・ハネマン元ホノルル市長と、州知事の座を争うことになった。
上院選の民主党予備選は、現職のブライアン・シャッツ上院議員(41)と、故ダニエル・イノウエ上院議員が後継に押した日系4世のコリーン・ハナブサ下院議員(63)が大激戦を繰り広げている。10日未明までかかった開票終盤で、両氏の得票差はシャッツ氏113,800に対し、ハナブサ氏は112,165のわずか1,635票差。ハワイ島を通過した熱帯低気圧の影響で、プナ地区2カ所の投票が延期され、最終結果が分かるまで数日から数週間ずれ込む、という。
一昨年12月に88歳で亡くなった日系2世のイノウエ元上院議員は、米政界の重鎮。地元ハワイでの人気は絶大で、自らの後継者にハナブサ氏を指名した、とされる。が、アバクロンビー州知事は副知事だったシャッツ氏を指名、オバマ大統領もシャッツ氏支持を表明していた。
今回の大接戦に、2008年に行われた大統領選の民主党予備選で、アバクロンビー、シャッツ両氏がオバマ大統領を支持したのに対し、イノウエ、ハナブサ両氏はヒラリー・クリントン支持に回ったことが背景にあるとされ、さながら「大統領 vs 故上院議員」の様相を呈していると見る向きもある。