オアフ島で太陽光パネルの設置が急増
■電力会社HECOは利益確保で接続拒否!?■
常夏ハワイでもオアフ島は1年を通して比較的雨が少なく、燦々と太陽が降り注ぐことから、屋根に「太陽光パネル」を設置する家がこの3年で急増していた。最近では、地元の電力会社 Hawaiian Electric Co.,(HECO)に買い取られる余剰電力は、オアフ島で供給される電力の約20%を占めている、という。
オアフ島の住宅地では太陽を遮る物が少なく、日中は冷房をつける家庭も多い。だが、発電には石油を用い、輸送するための発電コストが高く、電気代は米国平均の3倍、カリフォルニア州と比べても2倍以上となっている。
そこで、節電と地域性を活かした太陽光パネルの利用者が増えてきていた。ところが、HECOは新規に設置された太陽光パネルの電力網への接続を拒否していることが話題になっている。理由は、太陽光パネルの接続がこれ以上増加した場合、電力網の安定性と安全性を保つことができるかどうか、調査を行う必要があるため、新規の接続を一時停止する、としている。
これに伴い、オアフ島での太陽光パネル新規設置件数が急激に減少。利用者は、HECOが利益を確保するために接続を拒否しているのではないか、と考える意見も多い。
一方、これに目をつけた蓄電池を販売する業者は「蓄電池が普及する契機になるのでは」と、ひそかに期待している。というのも、オアフ島では晴天が多く、蓄電池を導入すれば電力網への接続も不要。HECOの対応は、今後、自らの首を絞めることになりかねないのでは? との見方も出ている。さて、今後の成り行きは?