日系のヒロノさん、アジア系女性初の米上院議員
■貧しく裸足で小学校に通い、新聞配達などで家計支えた■
今日6日投開票されたハワイ州選出の米上院議員選挙で、福島県生まれの日系1世の民主党、メイジー・ヒロノ下院議員(65)=日本名、広野慶子(ひろの・けいこ)=が、共和党のリンダ・リングル前ハワイ州知事(59)を大差で破り、初当選を果たした。アジア系女性で米上院議員になったケースは初めて。
メイジー・ケイコ・ヒロノさんは1947年11月3日、福島県伊達郡睦合村(現、桑折町)で生まれた。小1まで睦合村村立小学校に通う。1955年、母親の千枝子さんが3人の子供を連れてハワイに移住し、8歳からホノルルで育つ。千枝子さんは日本語新聞社などで複数の仕事を掛け持ちする生活の中、1人で3人の子どもを育てた。ヒロノさんは貧しかったため裸足で小学校に通学し、新聞配達などをして家計を助けたことはよく知られている。1959年にアメリカに帰化。
ハワイ大学マノア校で心理学を学び、1970年に卒業。その後、ワシントンD.C.のジョージタウン大学ロー・スクール(法科大学院)を卒業、弁護士資格を取得した。1980年から1994年までハワイ州下院議員を務め、1994年からフィリピン系のベン・カエタノ知事の下で、日系人1世で初の副知事を2期務めた。
2002年のハワイ州知事選挙で民主党から立候補し、共和党の女性候補リンダ・リングルに惜敗。2006年、連邦下院議員選挙にハワイ州から立候補し当選、2008年にも下院議員選挙に立候補し再選された。夫は弁護士のレイトン・キム・オオシマさん。
ヒロノさんにはこれまで、何度かお会いしたことがありますが、一度、ある会合で同じテーブルの隣同士となり、気さくに話しかけてくださったことが印象的な方でした。日本生まれの日本人だけに、こういう方がハワイで頑張っていると思うと誇りに思います。メイジーさん、おめでとうございます!