すばる望遠鏡が恒星の周りの「リング」撮影
■惑星になり損ねた塵(ちり)のリング■
ハワイ島マウナケア山頂付近にある国立天文台の世界最大級光学赤外線望遠鏡「すばる望遠鏡」(標高約4200m、口径8.2m)の近赤外線を使ったカメラで、 国立天文台などの国際研究チームがこのほど、若い恒星の周りに惑星になり損ねた塵(ちり)のリングがあることを確認しました。
この研究チームは、ケンタウルス座の方向にある地球から240光年離れた年齢800万から1000万年の恒星「HR4796A」を観測。得られた画像からリングの距離を精密に測定しました。塵がたくさん集まれば惑星に成長したものが、衝突を繰り返して粉々になったのでは、と考えられています。
恒星の中心からリングまでの距離に差があることから、同研究チームでは「星の周りに未発見の惑星があり、重力が影響を与えているのではないか」と、推測しています。