■デルタ航空は日本の座席供給量を一時削減
東日本大震災の影響で需要が落ち込み、経営資源を被災地の復興支援に集中させるため、日本航空は近距離の国際線を中心に一時減便や機材を小型化することを28日までに決めた。期間は4月6日~27日。1日に複数便ある路線の運航頻度を減らし、成田-ホノルル便は21便から14便となる。
同社によると、3月11日の地震発生以降、国際線の旅客数は25%ダウン、国内線は28%減少した。今月だけをみると、国際線、国内線ともに約15%減少の見込みという。なお、4月以降はさらに自粛ムードが高まるなど、利用率のダウンは避けられないとみている。これに伴い、4月の需給バランスを調整し、今後の動向は市場の様子を眺めながら対応する予定になっている。
減便の対象は、1日に複数便または代替輸送機関がある路線。利便性への影響を最小限に抑える意向で、減便分の乗務員や機材は被災地への臨時運航に投入する計画になっている。ちなみに、日本航空では震災の翌日から27日までに臨時で469便を運航し、約7万席を供給。来月以降も支援を続けるという。
一方、デルタ航空も、2011年夏期スケジュールで予定していた日本路線での座席供給量を、5月まで15%から25%削減することを決めた。東日本大震災に伴う影響で、すでに羽田2路線の一時運休を決定済み。が、成田、関空、中部の計3空港からの路線は維持するという。ただ、一時的な需要減に対応するため、機材の小型化や運航頻度の減少を行う見通しになっている。