成田国際空港で7/5からボディスキャナー実験
9/10まで計5回にわたり日本人観光客を対象に任意で実施
テロ防止のために化学物質などを服を着たまま検知できる装置「ボディスキャナー」の実証実験が7月5日から9月10日まで、計5回にわたって成田国際空港で実施することを国土交通省が正式決定した。すでにお伝えしたように、国交省内の実行委員会で実施方法や評価方法などを検討。今回は、主に同空港を利用する日本人旅行客らを対象とし、趣旨を説明したうえで任意の協力を得て行われる。
期間中、試用されるボディスキャナーは5機種。場所は第1旅客ターミナル南ウイング出発ロビー4階の保安検査場入口付近となる。実験は正式な保安検査ではないので、任意の協力者も通常検査を受ける必要があるが、協力者は優先的に案内することでスムーズな流れを確保する見込み。体験した旅行客らの反応を把握し、スムーズな検査が実施できるかどうかなど調査員側の体制、模擬爆発物などの携帯による検知能力の実験など、最終的に取りまとめて、同実行委員会で今後の方針が決められる予定になっている。
懸念されていたプライバシーの保護については、画像の顔をぼかして本人が特定できないようにし、調査員は協力者と同性が担当。分析も協力者には見えない位置で行い、実験画像は破棄することになっている。昨年12月25日に発生した、オランダ・アムステルダム発、米・デトロイト行き米国機に対するテロ未遂事件では、金属探知機による保安検査で探知できない化学物質が爆薬として使用されていた。これを踏まえて、世界各国と国際空港で、新たなテロ防止策を検討されている。
[…] 一方、日本国内では先月までに、国土交通省が成田空港で行ったボディスキャナーの実証実験で、「導入したほうが良い」という結果が過半数を占めた。プライバシー保護についても、 […]