梅雨がないハワイでは観測の可能性大
豪州の天文学者、ロバート・マックノート氏が昨年発見した彗星(すいせい)「マックノート彗星(C/2009 R1)」が明日14日、地球から1億6500万km付近まで接近し、肉眼で観測できる可能性が高い。月明かりに遮られない20日ごろまでが見頃で、太平洋のほぼど真ん中にあるハワイでは、さらによく見える。21日には、北に上る五角形が目印の「ぎょしゃ座」の明るい一等星カペラの近くに見える、という。
マックノート氏が単独発見した彗星は39個(2009年9月現在)あるが、現在、地球に接近しているのは昨年発見されたもの。彗星特有といえるグリーンの色調が見事で、淡い尾が伸びている。光の長い尾をたなびかせて、漆黒の天空を走る彗星は華麗そのもの。軌道を周って太陽に近づくと、彗星の尾は太陽風に流されて常に太陽と反対側を指すそうだ。
ハワイは星空が綺麗なので、ハワイ島のマウナケア山頂には日本の国立天文台ハワイ観測所「すばる望遠鏡」(口径 8.2メートル、標高4200メートル)など、世界各国の観測所がある。今回のマックノート彗星は7月2日ごろ、太陽に最も近づく。現在の明るさは4.9等級で、下旬にはさらに明るい2 ~3 等級になるとみられている。この機会に、ハワイの北の空を眺めてみては?