日本航空が8月14日に限定便で運航
12歳未満の子供を伴う家族連れだけで成田からハワイに向けて飛ぶ「ファミリージェット」が8月14日、日本航空から限定便として運航されることになった。搭乗できるのは、12歳未満の子供と家族だけ。ファミリージェットには、授乳やおむつの交換を気にせずに行えるゾーンを設置。帰国便では、大型スクリーンで子供向け映画を上映し、実際に子育て経験がある客室乗務員を中心に配置する、という手の入れようだ。
日本発のハワイ便は、夜出発となり、ハワイには早朝(日本時間の明け方)に到着する便が多いため、機内では少しでも眠りたいもの。そういう時に、赤ちゃんの鳴き声はストレスがたまりがち。実際、以前、私が搭乗した機内で赤ちゃんが泣き出し、どこからか「うるさい!」という罵声が飛んだ。小さな子供連れで、周りの迷惑を考えないのか、という議論もある。機内が何となく重苦しい空気になりかけたとき、「お前は赤ちゃんの時に、泣いたことがないのか?」という男性の声。どこからともなく拍手の渦となった。それまで懸命にあやしていた若い母親は、丁寧にお辞儀をした。
確かに、幼い子供を伴った長時間のフライトは周囲に気を遣う。しかし、ハワイは海外旅行先でも小さな子供から、お年寄りまで楽しめるロケーションとして人気がある。そこで、周りが同じような家族連れだと気軽に旅行を楽しめるのではないか。こんな思いから、今回のプランが実現し、搭乗客を明確に絞り込んだユニークなチャーター便企画が初めて実現した。
夏休みは航空会社や旅行社にとって年末年始と並ぶかき入れ時。ところが、原油価格の高騰に伴い、航空運賃とは別建てで徴収される「燃油サーチャージ」が適用され、昨年まではハワイ便だと平均的な4人家族で17万6千円が別途加算されていた。これでは家族連れのハワイへの足は遠のくばかりだった。が、今日7月1日から、燃油サーチャージは廃止された。円高傾向も追い風になっている。
日本航空は今夏、ファミリー層へのキャンペーンに力を入れている。その象徴的な例が、このファミリージェット。そのほかにも、家族が必ず縦または横に並ぶ座席を確約したり、子供向け番組はもちろん、全座席に個人用テレビを搭載するなど、徹底してファミリーにハワイを楽しんでもらおう、という企画に注目したい。
◎日本航空ファミリージェット
HP: http://jlpk.jal.co.jp/family/hwi