今年創立120年の「ビショップ博物館」

改修工事が進められている世界的にも貴重なポリネシア圏の200万点を超える美術工芸品を所蔵する「ビショップ博物館」のハワイアン・ホールが、ようやく今年夏にもグランド・オープンの予定になりました。ハワイ唯一の博物館として認定され、今年で創立120年。美しい外観などから、米国の歴史的建造物にも指定されている貴重な建物です。完了後は、ハワイ古来の家を再現した=写真=「草の家」など、1階から3階までテーマ別に、ハワイの歴史、文化、生活を基準とした貴重なコレクションが展開されることになっています。

現在、工事が行なわれているのは「ハワイアン・ホール」の右側部分にあたる3階吹き抜けのホール。同館内「ポリネシアン・ホール」、「ジョセフ・M・ロング・ギャラリー」、「カヒリ・ルーム」は通常通り見学可能です。また、昨年1月にオープンした中3階「ピクチャー・ギャラリー」では18、19世紀のハワイの様子を絵画や写真で見ることができます。

ハワイアン・ホールで知られる3階建ての部分がいよいよグランド・オープニングを控え、このほどホールの窓を閉める儀式が厳かに執り行われました。ハワイの強い外光からコレクションを守るために、窓は閉めなければならない（写真は窓を閉める前の様子）ので、この窓が今度開かれることはいつになるでしょうか？

工事期間中は、キャッスル館2階特別展示場の「パウアヒ展」で、ハワイ文化や歴史のコレクションを見られます。ミュージアムにはプラネタリウム、サイエンス・アドベンチャー・センター、キャッスル館 (期間限定企画展開催) があり、館内案内をはじめ、様々なデイリー・プログラムも行われています。

ビショップ博物館には、アジア移民がプランテーション時代にもたらした貴重な資料なども所蔵。1889年にチャールズ・ビショップがハワイ王朝の末裔だった愛妻を偲んで建てた博物館で、自然科学の研究機関としては太平洋随一を誇っています。ハワイと太平洋地域を網羅した貴重な美術工芸コレクションで有名で、ハワイ文化を多彩な角度から学べる複合施設として観光客にも人気があります。無料の日本語ガイドツアーもあるので、是非、今夏は同博物館へ立ち寄ってみてくださいね。

◎ビショップ博物館

住所: 1525 Bernice St. Honolulu, HI 96817
開館時間: 9:00AM～5:00PM
閉館日: クリスマス
入館料: $15.95(4～12歳は$12.95、3歳以下無料)
アクセス: ワイキキからSchool/Middle St行きの2番バスでカパラマ、スクールの交差点で下車。徒歩5分。車の場合はワイキキからH1経由で出口20Bを降りて突き当たりを右折、2本目を左折
電話: （ 808 ） 847-8291(日本語ライン)
ホームページ: www.bishopmuseum.jp