エクスペディア・ベストツーリスト2008調査

世界の旅行者を国別に評価した「エクスペディア・ベストツーリスト2008」で、世界で最も好ましい観光客は2年連続で日本人が選ばれたことがこのほど分かりました。日本人は「その国のマナーを守る」ことや「礼儀正しい」ことに加え、「大騒ぎせず」、「客室をきれいに使い」、「文句を言わない」などが高く評価されました。逆に、「地元料理に積極的に挑戦」したり、「現地の言葉を覚えて使う」という姿勢では低評価でしたが、総合評価では堂々の1位。日本人のあと、ドイツ人と英国人がともに2位で、カナダ人、スイス人と続いています。総合のワースト1は中国人で、2位はインド人、3位はフランス人でした。ちなみに、同社英国法人が昨年実施した調査では、日本人が1位で、フランス人がワースト1でした。

今回の調査は、欧州と米国を中心に、今年3月18日から27日まで、同社が無作為に選んだ南北米大陸や一部アフリカのホテルも含む計約3万2,000軒が対象。世界各国の4004軒に及ぶホテル・マネージャーから、国別の観光客のイメージ調査について、利用客と接した経験をもとに、合計10カテゴリーに関して「最良」と「最低」の国を選ぶ方式で回答を得ました。

日本人は、現地のエチケットや常識に従って行動する「行儀よさ」のほか、「礼儀正しさ」「ホテルで騒がない」「静かに過ごす」でトップ、「部屋を清潔に使う」でもドイツ人に続いて2位に選ばれ、「世界最良の旅行者」に選ばれました。2位のドイツ人、英国に大差をつけるダントツでのトップで、圧倒的な支持を得ています。

また、意外に「旅行中のファッション」は上位4位がすべて欧州勢の中、5位につけていますが、「現地の言語を話す」「現地の料理に興味を持つ」はいすれもワースト3位でした。ただ、積極的に現地の言葉を話さない（つまり外国語が不得手）ということは、見方を変えれば「苦情が少ない」の1位にも通じ、この点では中国人もほぼ同様の結果で、アジア勢には言葉の壁が大きいことを示しています。

総合ランキング11位の米国人は、様々な項目で日本人と好対照。行儀がよい、礼儀正しい、騒がしい、苦情が少ない旅行者の項目でいずれもワースト1（日本人はすべて1位）。逆に、現地の言語を話す、現地の料理に興味を持つではいずれも1位（日本人はともにワースト3位）。日米ともにベスト5に入っているのは「気前よくお金を使う旅行者」（米国人1位、日本人4位）程度で、ほとんどすべての項目で対照的な結果となっています。

＜エクスペディア・ベストツーリスト2008＞
■ベスト5
1位　日本人、2位　ドイツ人、2位　英国人、4位　カナダ人、5位　スイス人
■ワースト5
1位　中国人、2位　インド人、3位　フランス人、4位　ロシア人、5位　メキシコ人