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ハワイから日本まで波で進む船で世界初の航海へ挑戦

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海洋冒険家の堀江謙一さん(69歳)が3月ホノルルを出航

1962年に94日間かけて小型ヨットのマーメイド号で太平洋単独航海に成功以来、数多くの航海を重ねてきた海洋冒険家、堀江謙一さん(69歳)が3月16日、波の力だけで進む波浪推進船による世界初の夢のような航海にハワイから挑戦します。計画では、新型の速さ約3ノット(時速約5.6km)という波浪推進船「SUNTORYマーメイド2号」で同日、ホノルル港を出航。太平洋を西へ進み、順調なら5月下旬には約6000km離れた和歌山県沖の紀伊水道にゴールする見込みになっています。もちろん、成功すれば世界初の快挙となります。

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環境に優しい省エネ船「マーメイド2号」は全長9.5m、最大幅3.5m、総重量3トンという双胴船。このマーメイド2号は、イルカの尾ビレによるドルフィンキックと同じ効果を発揮する、水平に並ぶ2枚の水中翼が上下する波に沿って揺れながら、平均3ノットの速さで進みます。仕組みは、飛行機の翼に生じる揚力と同じように、水中翼の上下を通る海水の速度の違いで生まれる力が動力。船体の揺れを利用して水中翼がエネルギーを取り込むため、揺れも大幅に軽減され、船の安定性は高いそうです。電力はクリーンな太陽電池を用い、航海中のゴミは自然に戻せるもの以外は全て持ち帰り。この航海でも、堀江さんの一貫した環境に配慮したものとなっています。

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「限りないチャレンジそのものが私の人生」というソロセーラーの堀江さんは約25年前、アリューシャン列島沖をヨットで航海中、激しく揺さぶられたキャビン内で、「無限にある波のエネルギーを利用した船は使えないものか」と思索したアイデアが波浪推進船を生み出す原動力。その後、波浪推進船の研究者らの協力を得て計画に着手。昨年、環境への配慮と約3ヵ月という航海に耐えられる最高の強度を持つリサイクルアルミで造られた待望のマーメイド2号が完成、ようやく実用化にこぎつけました。マーメイド2号は今月18日に神戸港で貨物船に船積みされ、出発地のホノルル港へ向かっています。

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堀江さんは46年前、「太平洋ひとりぼっち」という映画にもなった小型ヨット「マーメイド号」で太平洋を渡って以来、単独無寄港世界一周(西回り 1973年~74年)をはじめ、アルミ缶リサイクルのソーラーパワーボート「MALT’S マーメイド」の単独無寄港横断航海(1996年、エクアドル-東京)、業務用生ビール樽を利用したリサイクルヨット「MALT’S マーメイド2号」(1999年、サンフランシスコ-明石海峡大橋)、ウィスキー貯蔵樽材再利用ヨット「MALT’S マーメイド3号」で“太平洋ひとりぼっち”の再現航海(2002年、兵庫・西宮-サンフランシスコ)を成し遂げ、単独無寄港世界一周「SUNTORY マーメイド号」(東回り 2004年~05年)を成功させ、日本人初で世界でも2人目の東西両周り単独無寄港世界一周の記録を打ち立てています。

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波浪推進船(波力推進船)については、文献によれば113年前の1895年に英国で特許申請された記録があり、実験船が時速3~4マイルで進んだと記されているそうです。その後は、今日まで波浪推進船の研究が行われた具体的な形跡は見当たらないそうですが、さすが造船世界トップクラスを誇る日本の技術の粋を集めた今回のマーメイド2号は、前方から押し寄せる波以外に、横波や後ろからの波など、波さえあれば前進できるというから、世界初の快挙達成が楽しみです。

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◎波浪推進船SUNTORY マーメイド2号

船の大きさ:全長9.5m、最大幅3.5m、総重量3トンの双胴船
速さ:約3ノット(時速約5.6km)
航海日程:2008年3月中旬~5月下旬
航海予定ルート:ハワイ・ホノルル港から和歌山県沖の紀伊水道までの約6000km
セーラー:堀江謙一さん
ウェブサイト:http://www.suntory-mermaid2.com
写真提供:チームフォレスト株式会社

 

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