年末年始の海外旅行は史上3番目の64万4000人規模
ハワイは3.4%増の6万人と好調で、海外旅行全体の平均費用は2%増
そろそろ「年末年始(12月23日~1月3日)」の旅行動向が気になる時期になってきましたが、日本の大手旅行社がこのほど実施した調査によれば、1泊以上の旅行に出かける人は前年比0.2%アップの3009万4000人、海外旅行は0.2%増の64万4000人で史上3番目の規模となる見通しであることが7日までに明らかになりました。海外では、特に今回は欧州が3.7%増と好調で8万4000人の渡航が見込まれており、このところ低迷しているハワイも久々に3.4%増の6万人と好調で、ファミリー向きの旅行地に人気が集まっているようです。
今回の年末年始は1月4日を休めば9連休となることから、旅行意欲は旺盛。今回の調査で「旅に行きたい」と答えた人が前年を4.5ポイント上回っています。特徴としては、日並びの良さから遠距離、高額商品や高級ホテルの人気が高く、旅行費用もアップ。海外旅行の平均費用は2%増の21万4700円、総消費額は2.2%増の1383億円となる見込み。また、年末ほど旅行代金が高くないクリスマスの時期を選んで早めに出発する旅行者も多いようです。燃油サーチャージや為替問題などマイナス要因が続く海外旅行市場はこのところ停滞感がありましたが、年末年始に限ってはほとんど影響ないようです。
出発日のピークは12月29日と30日が最大。ただ、10年前と比べると、1月2日や3日、年末の平日の26日から28日の出発が増えており、就業形態の変化や休日取得の工夫、混雑期を避け、安い旅行費用の出発日を選ぶ傾向が定着しつつあるようです。
一方、海外旅行停滞の要因を探るため、国土交通省が海外旅行者満足度調査を実施することになりました。民間のシンクタンクが海外旅行者に対して行った調査で、「20代の海外旅行離れが進んでいる」「かつての人気デスティネーションの旅行者が伸び悩んでいる」などの結果を踏まえたもの。同省では海外旅行者の満足度を調べることで低迷の原因を解明し、今後の海外旅行拡大策の検討に役立てる方針。2007年度内をめどに結果をまとめることになっています。