アロハ航空は赤字が増大 燃料費高騰と隣島間運賃競争で悪化
2005年9月から会社再建中だった「ノースウエスト航空(NW)」が5月31日(木)、米連邦破産法第11条から脱却できることが明らかになりました。このほど、正式に連邦破産裁判所の認可を受けたもので、20ヵ月で再生。NWの関係者は「目標だったコスト面での構造改革、競争力の高いビジネスモデル、長期的に利益を確保できる財務面の体制強化を達成。利益を生む体制に取り組み、機材を更新、搭乗客へ質の高いサービスを提供してきたことが実った」とコメントしています。
米主要紙などの報道によると、NWは近年の燃油高騰などを理由に、急激に財務体質が悪化。2005年の燃油費は33億米ドルで、04年の22億米ドル、03年の16億米ドルと比較して1.5倍から2倍の増加となっていました。加えて、各航空会社は格安を売りにした航空会社との競争が激化しており、財務体質を一新する動きが加速していました。そこで、会社再建を目指して米連邦破産法第11条の適用を申請し、20ヵ月を経て、順調な回復基調となっていました。
一方、島間移動の身近な足ともいえる「アロハ航空」で、燃料費が17%アップしたことや隣島間の運賃値下げ競争が理由で赤字が累積し、約850万ドルの 赤字を計上していることが明らかになっています。米連邦運輸統計局によると、アロハ航空はさきごろユナイテッド航空と新たに提携し、一部資本参加することに合意していますが、06年の収支は計4160万ドルの損失でした。05年に1840万ドルの損失を計上 しており、13期連続して赤字となっています。