JALグループが4月からさらに国際線の燃油サーチャージを引き下げ
一方でハワイ・北米路線を4月から7%値上げに批判の声も
ハワイ旅行を計画中のファミリーなどにとって大きな足かせの一つになっている国際線運賃に上乗せして徴収する「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」ですが、JALグループは4月1日(日)発券分から、さらに引き下げることが14日(水)、明らかになりました。関係筋の話によると、燃油価格は依然として高騰状態にあるものの若干落ち着いてきていること、4月から逆に国際航空輸送協会(IATA)運賃が値上げされることなどを踏まえ、総合的に判断した結果によるものだそうです。なお、ANAグループも近く同様の申請を行う方針。
改定後の燃油サーチャージ代は、ハワイのほか、タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・インドが8700円(現行8900円)となるのをはじめ、韓国路線は1700円(同1800円)、中国路線は4100円(同4300円)、フィリピン・台湾・グアム・ベトナムは5200円(同5400円)、太平洋・欧州・中東・オセアニアが12000円(同13000円)、ブラジルは15500円(同16500円)などとなります。
JALグループの話では「今回、4月以降分を距離に応じた本来の区分額で値下げ申請をしたが、関係国政府の認可関係次第で、最終的には今回の申請額を下回る可能性もある」ということです。
上記したように、経営の再編成を推進しているJALグループはハワイ・北米路線の運賃引き上げを申請中で、4月1日から実施される予定。値上げ期間は9月30日(日)までとなっています。JALグループの普通運賃、PEX運賃はファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスで各7%の値上げですが、制限付きエコノミークラス普通運賃は現状維持のまま。ただし、週末のハワイ路線には新料金は適用されない見通しなので成り行きに注目です。ANAグループも追随する予定。
国際線の燃油サーチャージをわずかばかり引き下げながら、同時に7%の値上げ? これでは昨年約137万人にまで落ち込んだハワイへの日本人観光客が戻ってくるとは思えません。
確かに燃料価格の高騰が航空会社の経営を圧迫していることは分かるし、JAL本社の役員用個室をすべて撤廃、役員の社有車の使用も廃止して社長自ら電車通勤することで赤字経営からの脱却を目指す、という姿勢は評価できます。
が、知人でJALのキャビンアテンダントをしている彼女の給料が各種手当てを含めると普通の大卒女子の2倍以上という現況、今だに社員の家族は無料で航空機に搭乗できるという制度、社員の空港と自宅間のハイヤー送迎など、値上げ以外に内部で見直すべきことはもっとあるのでは? と思ってしまいます。ちなみに、私がかつて所属していたケチ? な新聞社では毎月の購読代を当然のように自分で払っていたし、今もそのままです。