ハワイ島沖で昨日朝にM6.7の強い地震
ワイキキなど広範囲で停電
ハワイ島北西の沿岸部で現地時間きのう15日(日)午前7時7分(日本時間16日午前2時7分)、マグニチュード(M)6.7の強い地震がありました。震源はハワイ島ワイコロア沖で、深さは約39km。約6分後にM5.8の余震があり、その後も体に感じない余震などが約20回断続的に続きました。ハワイ諸島の広い範囲で大規模な停電となり、一部では今日16日未明まで停電が続きましたが、現在はほぼ復旧。在ホノルル日本国総領事館の話では「今のところ在留邦人や日本人旅行客らに死傷者が出たとの情報はない」ということです。
太平洋津波警報センターによると、この地震による津波の恐れはないそうです。ただし、停電に伴い、電話などの通信手段が限られていたことから、被害の実態把握が遅れている可能性もあるようです。
震源から北西に約250km離れたオアフ島のワイキキ =写真= をはじめ、ハワイ州の広い範囲で停電、断水となりましたが、今朝までにはほぼ復旧。ただし、一部の道路で交通信号が作動していないなど、若干の影響がまだ見られます。
各航空会社の話を総合すると、ホノルル国際空港は昨日、停電のためコンピューターなど施設の一部が機能せず、搭乗客や持ち物検査が手作業になるなど混乱。午後5時には電力が復旧し、通常業務に戻ったものの、この影響でホノルル発成田行の計8便のうち7便の到着が最大7時間遅延するなど、帰国が大幅に遅れ、NWの1便のみが本日の運航となりました。また、ホノルル到着便も入国管理システムが稼動しなかったため、乗客は長時間機内で待機させられたそうです。今日もまだ、エアーによっては若干の遅れが出ています。
なお、この停電に伴い、ホノルル国際空港内の国際線にあるトイレが16日も事実上使用できない状況になっているので、ご注意ください。約11時間以上停電が続いたワイキキでは、交通信号が停止し、警察官が手信号で誘導する交通整理。観光客は食料を求めABCストアなどに殺到しましたが、今日は平静に戻っています。
ハワイ島では地滑りで高速道路が不通となったほか、家屋が一部損壊するなどの被害があり、骨折などの負傷者は出ましたが、死者の情報は今のところありません。
州全域に非常事態宣言を出したリンダ・リングル州知事は、滞在中だったハワイ島の地滑りなどの現場をヘリコプターで上空から視察。「ハワイの観光業に幸いだったのは、旅行者のほとんどがカリフォルニアと日本からで、考えうる限り最も地震、停電に慣れた人たちだったこと」と、TVのニュースで語っていました。