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ハワイに美しいビーチが戻るのはいつ?

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ホノルル市が提出した下水流出事故調査報告書の裁定はいかに

昨夕、あるビーチにほど近い教会でのこと。偶然、ワイキキで観光業に携わる知人に会いました。久しぶりに会ったというのに、挨拶もソコソコに、彼は最近の行政の怠慢さをぼやき始めたのです。

「いまだにビーチに入ろうとは思わないし、観光がメインのハワイで、行政の関係者は一体何を考えているのか」という趣旨の怒りでした。その矛先は、去る3月24日、4800万ガロンという大量の未処理の下水をアラワイ運河に放出し、ワイキキやアラモアナなどの広範なビーチを汚染した問題に向けられたのでした。そこには、ゴールデン・ウィークで思ったほど日本人観光客の客足が伸びなかった、という思いも背景にはあるようでした。

実は、今朝も日本の読者から「6月にハワイでサーフィンしたいのですが、ビーチは大丈夫ですか?」という問い合わせがあり、明日ハワイに来るという知人からは「ビーチはどうですか?」という質問のメールが届いています。
当時、ワイキキ一帯に立てられた水質汚染による警告の看板は今ではアラワイ運河周辺などにしかありませんが、ハワイ州衛生局のHPでは依然、警告状態のまま。同局の説明でも「基本的に問題はないが、怪我や体に傷がある場合は海に入らないように」という勧告をしています。これも変な説明で、「じゃ、やっぱりバクテリアの危険性は残っている訳だろう」と観光業の知人は指摘するのでした。

過日、ホノルル市はワイキキの下水流出事故調査報告書を連邦環境保護局(EPA)に提出。市当局は「下水が逆流するリスクを防ぐにはアラワイ運河に放出するしかなかった」と説明していましたが、アラワイ・ヨット・ハーバーに転落して感染症にかかった男性が死亡、死因は下水汚染の疑いが持たれています。

ホノルル市がEPAに提出した調査報告書によると、この下水管は1993年と2004年にも小規模な亀裂が走り、下水漏れがあったことが明らかになっています。市の対応の遅れが今後問題視されることは濃厚で、EPAがホノルル市にどのような裁定を下すかが注目されます。過去に同様の事例で、ジョージア州アトランタ市がEPAから「クリーン・ウォーター法」違反で行政罰として320万ドルの支払いを命じられたケースがあります。

ビーチで昼寝が何より大好きな私としても、正直、まだ海に入ろうという気にはなりませんし(その時間もないのですが)、子供たちをビーチに連れて行こうとも思いません。これは、ハワイに住む人たちにほぼ共通する認識で、観光業の知人が訴えるように、このハワイから美しいビーチを除いたら何が残るのでしょうか?

 

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