■円安に苦しむ地元ハワイは歓迎■
マレーシアの格安航空会社「エアアジアX」は現在、国土交通省と米国運輸省(DOT)に「関空-ホノルル線」の就航を申請している。デイリー運航中のクアラルンプールー関空線を延伸し、ホノルルへ乗り入れる計画。早ければ、11月に週4便で運航を開始する予定となっている。
実現すれば、エアアジアグループによる初のハワイ路線となる。ホノルルには現在、ジェットスター航空が豪州・シドニーなどから就航しているが、アジア系のLCCがホノルルに乗り入れるのは、これが初めて。円安に苦しむ地元ハワイの観光業界では、既存の航空路線だけでは座席数に限りがあることから、歓迎の意向を示している。
使用機材は現行のエアバスA330-300型機。座席数は、ビジネスクラス12席を含む、全377席の予定だ。日本とマレーシアは2011年に実施した航空協議で、首都圏空港以外の空港については、自国から相手国を経由して、さらに別の国への区間についても営業運航を行なう「以遠権」を自由化している。
同社によれば、関空-ホノルル間のみの利用も可能となる見通しで、日本人をメインターゲットとしつつ、韓国や中国など周辺国からの需要も取り込む構え。マレーシアと周辺国からホノルルへの利用者は、ビザ取得のハードルが高いことなどから、そう多くはないと見ている。