■米上院議員の民主党候補が確定■
今年11月に実施される米連邦議会の中間選挙に伴い、各党の候補者を決める予備選挙でハリケーンによる悪天候のため延期となっていたハワイ島プナ地区で昨15日、投開票が行われ、大接戦を繰り広げていた民主党上院候補は、現職でユダヤ系のブライアン・シャッツ上院議員(41)に決まった。
日系人初の連邦議会議員で、米政界の重鎮だった、一昨年の在任中に亡くなったダニエル・イノウエ前上院議員が、後継に指名していた日系4世のコリーン・ハナブサ下院議員(63)は僅差で及ばなかった。
ハワイ州選管当局によると、開票率100%でシャッツ氏の得票率は48.5%、ハナブサ氏は47.8%。シャッツ氏とハナブサ氏の得票差は9日の時点で1,635票だったが、最終的にシャッツ氏が1,769票差でハナブサ氏を破った。
ハナブサ氏はイノウエ前上院議員の正統な後継者であることを訴えて選挙戦を展開。イノウエ氏の遺志をかなえたいと願う日系人やフィリピン系住民の支持を得ていたが、及ばなかった。ハワイ州選出のもう1人の上院議員は。民主党で日系人のメージー・ヒロノ氏。
米国では、4年に1度の大統領選挙の中間にあたる、今年11月に行われる連邦議会の中間選挙に向けて、ハワイ州でもさる9日、各政党の候補者を決める予備選挙が行われていた。ただ、ハリケーンの影響で同地区だけ、15日に延期され、投票結果の一部が確定していなかった。
故イノウエ氏は日系米国人として、初めて連邦議会の上院議員に当選し、約50年にわたって日系人の地位向上や日米関係の強化に尽くしたことで知られていただけに、有権者が選ぶ後継候補に注目されていた。
今回の予備選挙を受けて、ハワイ州では11月の中間選挙で、民主党のシャッツ氏と共和党のカム・カバソ候補がハワイ州選出の上院議員の議席を争う。ハワイ州は伝統的に民主党の地盤が固く、選出されたシャッツ氏は本選でも勝つ可能性が高い。