ダブルハリケーンがハワイ諸島に迫る
■現在まで大きな被害は報告されず、Iselle遠ざかる■
ハリケーン「Iselle」はハワイ島通過後、オアフ島の南の海上を西方に進み、勢力を弱めて熱帯低気圧となり、ハワイ諸島から遠ざかっている。ハワイ島では一時、3万戸以上が停電。木が倒れたり、家屋の屋根が壊れる被害はあったが、幸い死傷者はいなかった模様で、現在まで大きな人的被害は報告されていない。
ただ、今日8日午前11時現在、ハワイ郡、マウイ郡(マウイ島、モロカイ島、ラナイ島、カホオラウエ島)、オアフ島、カウアイ郡(カウアイ島、ニイハウ島)に「熱帯低気圧警報」が引き続き発令中。ハワイ州全域には9日(土)午前6時まで引き続き、鉄砲水注意報が発令されている。 この影響で、ハワイを7日から8日に発着する航空便は少なくとも50便が欠航になった。
また、ハリケーン「Julio」は今週末から11日(月)にかけて、ハワイ諸島の北方を通過する見込みで、引き続き警戒するとともに、ハワイ州緊急事態庁や中部太平洋ハリケーン・センターなどテレビやラジオのニュースなどに注意してください。
なお、曇り空で、時折雨まじりの強い風が吹くオアフ島だが、本日午後2時45分にワイキキのTギャラリア ハワイ by DFS が終日クローズの予定を変更し、オープンするなど、徐々に平静さも取り戻してきている。
■ハワイ諸島に22年ぶりに上陸する恐れ■
ハリケーン「イゼル(Iselle)」と「フリオ(Julio)」がハワイ諸島に向かって接近し、今日7日夜(木)から11日(月)にかけて、南のハワイ島から北にあるカウアイ島を通過する恐れがある。特に、ハワイ島には1992年に米国観測史上最悪だったハリケーン「イニキ(Iniki)」がカウアイ島を直撃して以来、22年ぶりに上陸する危険が迫っている。
7日午前11時現在、ハワイ郡にハリケーン警報、マウイ郡(マウイ島、モロカイ島、ラナイ島、カホオラヴェ島)、オアフ島とカウアイ郡(カウアイ島、ニイハウ島)に熱帯性低気圧警報が発令された。また、ハワイ州全域に9日(土)午前6時まで、鉄砲水注意報(Flash Flood Watch)が発令中だ。
イゼルは7日夜、ハワイ島に上陸後、熱帯低気圧になる見込みだが、大雨、強風、高波などで停電、浸水、家屋の損壊などの被害が出る場合があるので、ハワイ州緊急事態庁や中部太平洋ハリケーン・センターのほか、テレビ、ラジオなどの最新情報に注意してください。
ハリケーンの影響で今後、強風や大雨が予想されることに伴い、主なショッピングセンターも明日8日金曜日はほとんどクローズされる場合が多い。ワイキキのロイヤル・ハワイアン・センターは、8日午後2時まで営業を中止。明日午後2時以降の営業については、今後の天候次第で、ウェブサイトhttp://jp.royalhawaiiancenter.comにて随時アップデートされる。Tギャラリア ハワイ by DFSは、今晩午後7時半から明日1日中営業を差し控える。アラモアナセンター、パールリッジセンター、カハラモールは明日終日クローズされる。
ハワイ州の公立校は、明日、全校が休校となった。また、ハワイ大学や私立大学も全校休校する。日本語補習校「財団法人ハワイ日本人学校」(ハワイ レインボー学園)も、9日(土)の授業を休校と決めた。
オアフ島では8日、一旦、バスの運行を全面停止を発表したが、夏休みのハイシーズンを迎えているワイキキのホテルなどでは、こういう緊急事態だけに、そこで働く従業員の確保が必要ということで、早朝のエクスプレスバスのみ、運行されることになった。通常のバスは運休となる。
夏休みの宿泊客などで約95,000人が滞在しているワイキキのヒルトンハワイアン・ビレッジなどのホテルでは、すでに十分な食料や飲料水などを確保。ロビーや通路などにある装飾品や家具などは、安全のため強い風で飛ばないように片付けられ、プールやラグーンの水量も下げられた。
一方、日系の大手旅行会社では、すでに航空便のスケジュールに大きなズレが生じており、担当者は「今晩から明日は、終日、対応に追われそうだ」と話していることから、この時期、ハワイ便を利用される予定の方は、各航空会社まで事前に問い合わせるのがベターだ。
ハワイの気象当局では、「不要な外出は控えるよう」にと呼び掛けており、官公庁なども明日は閉庁となる。ホノルルのコールドウェル市長は、万が一に備えて、数カ所に及ぶ避難所を開設した。在ホノルル日本国総領事館では、「もし、日本人の方が被害に遭ったとの情報がある場合は、当館宛に一報してほしい」と話している。連絡先は、電話(808)543-3111、FAX(808)543-3170。