■予約人数は8.7%増、欧米人気も■
日本旅行業協会(JATA)会員各社325社の社員334名に実施した年末年始の海外旅行人気方面についてのアンケート調査で、1位は「ハワイ」で、例年通りあらゆる世代に定番の人気があることが28日までに明らかになった。方面別では、ハワイが14.3%アップとなり、「年末年始はハワイ」というリピーターも多い。この調査は、大手ホールセラー7社を対象に行われた。
旅行会社によっては米国のグランドキャニオンやハワイ島での初日の出ツアーを販売している会社や、アラスカやミクロネシアへのチャーター便、臨時便を活用したツアーを設定している会社もあり、オーロラ観測など目的やテーマのあるツアーは早期に完売。人気のハワイなどではホテルや航空券の仕入にすでに苦戦している動きも見られるという。
その他の方面別では、欧州が全体で20.0%増と好調に推移。周遊型ツアーよりもイタリアやフランスなどの1カ国を添乗員付きで周遊するツアーがリピーター層に人気。北欧でのオーロラツアーや日本スペイン交流400年のスペインなども人気が出ており、方面ごとに分散化する傾向にある、という。
ハワイの他では、グアムも32.2%増と前年を大きく上回った。各ホテルでのカウントダウンや日系ホテルでの餅つきイベントなど、正月のイベントが家族層に人気。初日の出ツアーなども、人気がアップしてきている。
近距離方面ではアジアも全体で4.8%アップと好調で、タイやシンガポール、ベトナム、台湾、香港が人気。伸び率では、香港が昨年尖閣問題などの影響で落ち込んだ反動もあり54.6%アップ、台湾が56.5%増、タイは24.0%増加している。
出発日については年末に集中し、混み合っている状況。年明け後の出発については、各社からは近距離のデスティネーションなどでは、まだ空きがある。
年末年始の予約人数は、全方面計で8.7%アップと前年を上回った。JATAによると、旅行の意欲は旺盛だとの見方で、9連休という日並びの良さから長距離方面は早めに予約する動きが出ており、近距離方面でもグアムや東南アジアを中心に好調に推移している。