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大阪の児童養護施設から4人が今年もハワイへ

■元米兵と日本の戦災孤児たちとの出会いが契機■

 大阪の児童養護施設「聖家族の家」の子供たち4人が7月29日から、今年もハワイのNPO団体「Peace Bridge, Inc.」の招待でハワイを訪れる。今年で56回目を迎えるこの福祉交流は、ひとりの元米兵と日本の戦災孤児たちとの出会いがきっかけとなり、今も受け継がれている。 (photo courtesy by Peace Bridge Inc.)

 この交流は1949年(昭和24年)、故ヒュー・オライリーさんとハワイに駐屯する米陸軍第27歩兵連隊(通称、ウルフハウンズ=狼犬部隊)が始めた。創始者だったオライリーさんが2006年に91歳で亡くなった後は、妻ユウコさんや若い兵士、Peace Bridge, Inc.が遺志を引き継いでいる。

 戦後の混乱がまだ続く昭和24年、ハワイのスコフィールド兵舎を拠点にする米陸軍第27歩兵連隊のオライリー軍曹は、大阪に駐屯した。当時、近くにあったのが戦災孤児救済のために作られた大阪市東住吉区の児童養護施設「聖家族の家」だった。

 その年のクリスマス、オライリーさんは仲間の兵士とともに、聖家族の家を初めて訪れた。そこで見たものは、孤児院とは名ばかりで、荒れ果てた家があるだけだった。戦災で家族を失った子供たちの悲惨な生活を目の当たりにし、心を痛めたオライリーさん。ウルフハウンズの仲間に呼びかけ、計143ドルの浄財を集め、寄付したのが交流の始まりとなった。この交流は1955年に「やさしい狼犬部隊」のタイトルで米国で映画化もされた。

 その後も、オライリーさんらは時間を見つけては施設の修復を手伝ったり、翌50年に始まった朝鮮戦争に従軍した時も塹壕(ざんごう)内でヘルメットに寄付金を集め、施設に送った、という。戦後、ハワイに移ったオライリーさん。今度は施設の子供たちを、ホームステイで受け入れた。

 1957年(昭和32年)以降は毎年、施設から選ばれた4人の子供たちをハワイに1週間招待。これまでに受け入れた子供たちは100人以上で、寄付金総額は2億円を超えた。クリスマスにはサンタに扮した兵士が子供たちを訪ねたり、今もこの交流は続いている。

 29日は、大阪から招待された子供達4人が、午前11時15分にホノルル国際空港に到着予定。同30分から午後1時まで、同空港のインターアイランドターミナル駐車場7階にある会議室で、ハワイのレイなどを用いたウエルカムイベントが行われる予定になっている。

 

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