■今後は数より良質な体験を提供へ■
昨年11月の選挙で初就任した二-ル・アバクロンビー・ハワイ州知事が就任後初めて訪日し、「長時間のフライトの後、ホノルル空港内が明るく、良い印象を与えることができれば、ハワイ滞在が楽しいものになるという期待感につながる」と表明した。ホノルル空港を中心に、州内各空港施設の改善を図ることを約束した。
また、ハワイがすでに成熟したマーケットで、今後は大幅なホテルなどの客室数アップなどには制約があることから、「数の増加を目指すのではなく、良質な体験を提供する、各客層にあったマーケティングを考える必要がある」と語った。3月の東日本大震災にも触れ、「日本とハワイはビジネスだけでなく移民などの歴史的つながりも深く、同じ島国として自分のことのように受け止めている」と、今後も復興支援や関係強化に取り組むことを説明した。
空港関連整備に総額3億ドルを充てる計画については、利便性向上を図るため、空港内での移動時間を短縮できるようにするなど、ホノルル空港を軸に各空港の施設整備を早期に実施することを計画。同知事は「かねてから日本の旅行業界から強かった要望に応えるもの」と説明した。具体的にはホノルル空港内のゲート再整備などに3900万ドル、バゲージハンドリングの設備改善に6400万ドル、老朽化した設備の改修などに250万ドルを充て、改善を図るという。