ハワイロード

JTB移転でどうなるアロハタワーマーケットプレイス

4/1からアラモアナのノードストローム1階へ

日本からハワイ最大の日系旅行社「JTB」を利用してホノルル空港に着くと、最初に訪れるのがハワイの玄関口だったホノルル港を見渡せるアロハタワーにあるOli Oliパーク。このJTBのお客様用ラウンジが4月1日から、アラモアナセンターの北側に隣接するノードストロームの1階へ移転する計画が持ち上がっている。アラモアナ近辺からは歓迎の声が聞こえる一方で、アロハタワー展望台の側に集まる専門店やレストランの多くでは落胆する表情を浮かべている。

「え? まだ聞いてないけど、そうなら嬉しいね」。JTBが移転してくることを知らなかったノードストローム1階に近いショップのオーナーは、思わず聞きなおしてきた。毎年4,200万人、1日にすると約11万人以上が訪れるアラモアナセンターにショップを構えるオーナーにしても、やはり消費者の財布のヒモが固くなってきている現状から、追い風になりそうな情報には飛びついてきた。

逆に、「もうギブアップかもしれない」、「ウチの店舗はまだ2年のリース契約が残っているので、移りたくても移れないよ」、「そりゃ、ワイキキに行けば売上げは伸びるだろうけど、店の家賃が3倍以上だと行くに行けないさ」。港を眺めながら食事ができるレストランや専門店、お土産店などが軒を連ねる「アロハタワーマーケットプレイス」。複数のショップ担当者らは、先行きが見えない不安感を率直に語ってくれた。

アロハタワーマーケットプレイスは、ホノルルのダウンタウン、ウォーターフロントに位置するオシャレなショッピングセンター。1926年に建てられたホノルル港のシンボル「アロハタワー」の直下に、個性的なレストランやショップが並んでいる。海の側というハワイらしい景色が目の前に広がるだけに、ここでショッピングを楽しんだり、ホノルル港を行き交う船を眺めながら食事するのも、楽しみの一つになっている。

このマーケットプレイスで長年商売を営んできたあるショップオーナーは「これまで毎日、数百人の日本人観光客が黙っていても来てくれた。まるで宝くじに当たったようなものだったよ。それが4月からなくなるんだから、どうしたらいいのか・・・」と言って口をつぐんだ。数軒のオーナーやショップの方々に聞いてみたが、ほとんどが同じような言葉を吐いた。観光客相手の商売をしてきた店は同じような局面に差し掛かっているようだ。

その中で、これを契機に営業体質を変えようという意欲的なオーナーにも出会った。「これまではJTBさんにお世話になってきたが、特に自分たちで大した努力もしないコバンザメのような商売だった。今後はもっと魅力的な商品を提供できるよう工夫したり、地元のローカルにもたくさん来てもらえるような商売に切り替えていかないと」と、明るく語ってくれた。幸い、スターオブホノルル号やナバテックI号などのクルーズの拠点でもあるので、それらに期待する声も聞かれた。

2008年に電通から離れ、株式会社「Jコンパス」(一倉隆・代表取締役社長)と民間企業化したハワイ州観光局(HTJ)によれば、2009年にハワイを訪れた日本人観光客数は、前年比4.9%減の111万7159人だった。2008年秋から続く世界的な不況や新型インフルエンザの影響などもあり、ハワイの観光PRに億単位の予算を投入しながら、残念ながら低迷の渦から抜け出せないでいる。ご多分にもれず、ハワイにも不景気風は吹いているだけに、アロハタワーマーケットプレイスの今後はどうなるのだろうか?

◎アロハタワーマーケットプレイス
HP:www.alohatower.com