ハワイロード

郵便局でパスポート発給を2011年にも実現へ

「郵政改革法案」で10年通常国会に提出

全国に約2万4000ヵ所ある郵便局で、新たにパスポートの発給を取扱いできるよう日本政府・与党が具体策を検討しており、早ければ2011年以降に実現できることになりそうだ。郵便局の事業を見直す「郵政改革の基本方針」によるもので、郵政改革法案の一つとして2010年通常国会に提出される見込み。外務省や関係省庁と国民新党が中心になって検討中で、今月中旬をメドに政府方針として正式決定される。

パスポート申請は現在、外務省が各地にあるパスポートセンターや市町村に業務委託して受け付け。パスポート申請窓口のない遠隔地もカバーしている。ただ、現在、計約580しかなく、離島や山間部の住民が申請する場合は、都市部まで出向く必要があった。あくまでも郵政事業を抜本的に見直すことが狙いだが、実現すれば発給件数がアップし、ハワイなど海外旅行マーケットを活性化させる効果が期待できる。今のところ、郵政改革法案として2010年3月末の通常国会に提出される予定で、発給が実現するのは2011年以降になりそうだ。

日本郵政グループがパスポート申請を手がけるのは、閣議決定した「郵政改革の基本方針」に盛り込んだ地域の行政サービスを郵便局で取り扱う「地域のワンストップ行政拠点」として郵便局を活用する方針に沿うもの。多様な行政サービスの窓口として郵便局の役割を高め、地域格差の是正にも役立てた上で、日本郵政グループは、業務委託料を国から支給される形態で、事業を開始する計画になっている。