ハワイロード

新型インフル患者の9割が治癒済み

今月末ごろには終息期へ

新型インフルエンザに感染した日本国内の感染者のうち約91%が、8日までの厚生労働省の調べですでに治癒していることが明らかになった。5日までの感染者数は402人で、経過観察が終了した治癒済みの患者は365人(全体の約91%)。感染動向を発症日ベースで見ても、新規感染者数は5月17日の74人をピークに、5月22日以降は0人から10人の間に治まっており、徐々に終息に向かいつつある状況が分かる。

日本国内初の二次感染が起き、修学旅行のキャンセルなどで観光関連業が大きな打撃を受けている関西でも、感染者は明確に減少。累計感染者数の最も多い兵庫県の累計感染者数が198人だったが、現在治癒中または経過観察中、あるいは調査中の感染者は5人。また、大阪府の累計感染者数は159人だったのに対し、現在は1人となっている。

一方、ハワイでは7日までに、州衛生局の調査で、これまでに115人の感染者が確認(内訳:オアフ島112人、ハワイ島2人、マウイ島1人)となっているが、発生当初のような騒ぎや目だった地元の報道もなく、大半が治癒または治癒に向かっていると推測されている。

5日から7日まで、毎年恒例の「まつりインハワイ」が行われ、約145団体3500人が参加。今日7日夕から、カラカウア通りでフィナーレの「祭りパレード」が実施されたが、日本からハワイアンキルト、ジャズダンス、太極拳、フラ、大正琴、各地の祭りや伝統芸能グループなどが出演したほか、米本土や台湾などからの参加もあり、沿道から推定約1000人の観光客らの歓声に沸いた。協賛する近畿日本ツーリストの関係者によれば、「今年は新型インフルエンザの発生で旅行のキャンセルなどが発生したが、参加数は昨年実績を上回っており、テーマ性や目的がはっきりした旅行は外的要因の影響が受けにくいのでは」と語っている。

新型インフルエンザについて、これまでの調査から、一地域での流行期間は約8週間とされており、専門家筋によると、現状は「ピークを過ぎた下り坂」との見方でほぼ一致。「いつを始まりかとするか」については、議論が分かれるが、ハワイも日本国内も5月初めごろに発生したことが確認されていることから、今月末ごろが終息期」とみる専門家が多い。ただ、一部で指摘されている第2波の到来や、より強毒性の新型インフルエンザの発生に備えることも忘れてはならないようで、すでに行政機関が中心になって対策を講じている。