全米有数の動物園に改善進む
ワイキキから歩いて行ける便利な「ホノルル動物園」で、可愛いスマトラタイガーの赤ちゃんが3頭誕生し、スクスクと育っています。父親ベラニ、母親クリッシーの間に生まれたもので、同動物園でトラの赤ちゃんが生まれたのは実に27年ぶり。スマトラタイガーの生息数は、野生が約500頭、動物園などで飼育中が約200頭と絶滅の危機に瀕しているだけに、まさに“トラの子”の3頭となりました。一定の成長後には特別保護動物として、他の動物園へ移送されるかもしれないそうです。
この赤ちゃんタイガー3頭は、9月15日に誕生。ムフィ・ハンネマン市長も駆けつけて、ホノルル動物園を訪れた子供たちにこのほど写真を公開し、配布もされました。
昨年開園60周年を迎えたホノルル動物園ですが、以前は残念ながら施設の環境が劣悪と判断され、全米動物園・水族館協会による認定が保留されるなどの恐れや、2006年には米国動物協会から改善指導も受けていました。そこで、同動物園では、この数年で大規模な施設改善を実行。510万ドル（約5億円）をかけて子供向けの「ケイキ動物園」を開設したほか、スマトラタイガーやオランウータンの新園舎、新治療施設などが設置されました。これらの結果、家族連れや観光客を中心に入場者数も大幅にアップしています。
改善が進んだことで、著名な旅行誌「Intrepid Traveler(イントレビッド・トラベラー)」が全米60動物園を対象に実施した「米国ベスト動物園2008」で、「アフリカの動物展示」15位、「鳥の種類の多さ」25位という評価を得て、今では全国有数の動物園に生まれ変わっています。また、入場者数のアップに伴い、運営資金も増し、今後はインド象の園舎、ケイキ動物園に隣接する教室の建設、新入場ゲートやギフトショップの設置など、さまざまな改善を進める計画となっています。
日本でも「夜の動物園」が増えてきましたが、ホノルル動物園でも閉園後にガイドと約2時間かけて巡る主に子供向けの「トワイライトツアー」も好評で、これまで毎週土曜日の午後5時半から実施されてきましたが、9月からは新たに金曜日を加えた週2回となっています。参加するには要予約（下記の電話、FAXまたはEメール）で、当日入口に午後5時15分に集合。日本語の通訳が付く日もあるので、直接お尋ねください。ツアー代は、大人12ドル、子供(4歳～12歳)8ドル、3歳以下無料。ツアー後には、飲み物とスナックがもらえます。
◎ホノルル動物園
住所：151 Kapahulu Ave. Honolulu HI 96815
開園時間：9:00AM～4:30PM (ケイキ動物園は4:00PMまで)、閉門は5:30PM
入園料：大人＄8、子供(6～12歳)＄1、5歳以下無料（ただし大人の同伴が必要）
電話：（808）971-7171、847-8291(日本語ライン)
トワイライトツアー予約：電話(808) 971-7195、FAX926-2622、Eメールeducation@honzoosoc.org
閉館日：クリスマス
ホームページ：http://www.honoluluzoo.org
Photo：COURTESY OF THE HONOLULU ZOO SOCIETY