ハワイロード

ウォルマートが買い物のしやすさを見直し

買いたい物を素早く見つけ、すんなりとレジを通れる工夫

アラモアナ・センターの山側にある米国小売り最大手「ウォルマート」ホノルル店などでは現在、訪れた顧客が同じ時間内に以前より多くの商品を購入できるような対策を進めています。ディスカウント店では長年、安さと豊富な品揃えを重視し、これまで新規出店数や売場を拡大し続けてきましたが、買い物客は広い店内をさまよった上、結局は必要な物を見つけられないまま店を後にすることも多いそうです。そこで、同社が主力の大型店舗で買い物客にアンケート調査した結果、買い物に費やす平均時間約21分間で、買う予定だった物10点のうち平均7点しか見つけられなかった、という苦情への反省から今回の対策を決めたそうです。

ウォルマートでは、株価低迷に不満を持つ投資家から「規模拡大よりも投資効率や収益性を重視する戦略に転換すべきだ」との声が高まり、近年減速している販売伸び率を活性化させるポイントの一つとして、買い物客が買いたい物を素早く見つけ、すんなりとレジを通れるようにする工夫を施しています。具体的な対策として、商品探しの手助けとなる表示に工夫し、人気商品はよく目立つ場所に置くほか、レジで費やす時間を短縮するためにレジの人員配置を変更している、ということです。

ウォルマートは、2006年に導入した高級品やブランド衣料部門が失敗。そこへガソリン価格の上昇などによる影響も加わり、同一店舗売上げは1979年以来最も小幅な2%増と伸び悩んでいます。それにもかかわらず、1週間で延べ1億2700万人の買い物客がウォルマート各店でショッピングをしており、購入品が1、2点増えるだけで同社の販売実績は大きくアップすることは間違いなし。すでにホノルル店など1000店で、繁忙時にはレジ係を増やすようコンピュータが指示するシステムを取り入れ、その内85%は1ヵ月間の販売伸び率がそれ以外の店の2倍に飛躍したそうです。

ホーム・デポやベストバイなど他の大型小売店でも、似た商品は比較しやすいよう照明を明るくし、店内の商品構成に精通した案内係を配置する、というようなお買い物しやすい環境作りが進められています。

◎ウォルマート・ホノルル店

場所:700 Keeaumoku St., Honolulu, HI 96814
電話:(808) 955-8441
営業時間:24時間
休業日:クリスマス、サンクスギビング
ウエブサイト:http://www.walmart.com