マウイ島ではラグジュアリーなロング・タイムシェアがブーム
マリオット・バケーションクラブ・インターナショナルはハワイの「コオリナ・ビーチクラブ」でのタイムシェア事業の推移などについて、すでに利用が始まっている300ルームについて日本市場での人気が高まり、滞在型の旅行先として徐々に浸透しつつあるとの考えをこのほど明らかにしました。こうした日本市場での変化を受けて、マリオット・バケーションクラブは今後2年以内に東京へセールスギャラリーを開設し、タイムシェア販売に一層力を入れる方針となっています。
コオリナ・ビーチクラブでは今年6月末に3棟目のビルを着工し、2009年には利用開始の予定。敷地内には全体で4棟の計画があり、2011年には全750戸のヴィラが揃うことになっています。
すでに利用されている300ルームについては年々、日本市場での人気が高まっているそうです。関係者の話では「3年前は日本人のシェアは6%だったが、昨年は12%から15%。今年は20%と見込んでいる。北米市場も伸びている中で、日本市場の伸び率は高い」と語っています。また、「日本人のライフスタイルが変化し、タイムシェアの購入単位である年間7泊のうち、これまで3~4泊と分けて宿泊するパターンから、7連泊する人が増えている」そうで、滞在型の旅行先として徐々に浸透しています。
好調の理由として、購入する客室は2ベッドルーム・スイートが標準であるため、1ベッドとリビングルームおよび1ベッドルームを別々に利用する「ロックオフ」形式で利用すると、最大で14日間の滞在が可能なことも連泊を促進する動きにつながっているようです。
マリオット・バケーションクラブでは、日本でのタイムシェア購入者の主力は40代から50代の年齢層だが、今後はファミリー層など、小さなお子様がいる人たちにも購入を促したい意向で、不動産としてだけでなく、先々のレジャーを購入する感覚でタイムシェアの認知向上とマリオット・ブランドの拡大を重点としながら事業展開する方針になっています。
ハワイ州産業経済開発観光局の調査では昨年、州内のタイムシェア数は6839ルームをマークし、対前年比で15%アップ。内訳はカウアイ島が4分の1以上を占める2090ユニット、マウイ島1720ユニット、ハワイ島1592ユニット、オアフ島1422ユニット、モロカイ島15ユニットとなっています。
一昨年との比較では、オアフ島は25.9%の増加で、マウイ島22.5%、カウアイ島4%、ハワイ島19%と、各島で順調に推移していることが分かります。全米でみても、ハワイ州のタイムシェア業界は国内4位と大きく成長しています。
なかでもマウイ島では、ラグジュアリーなロング・タイムシェアがブームを呼んでいます。高級リゾートのカパルアでは、今年7月から少なくとも1日1人が平均43万ドルクラスのラグジュアリーなタイムシェアのオーナーシップを購入。タイムシェアは通常、年間52週で分割した1週間分を1人のオーナーが所有しますが、超高級リゾートで知られるリッツ・カールトンがスタートした年3週間のロングターム・バケーショーンが人気で、2~3ベッドルームで価格が30万ドルから85万ドルの豪華なタイムシェアが次々に売約済み。ちなみに、年間の管理費、サービス料だけで1人15000ドルだそうです。
◎マリオット・バケーションクラブ・インターナショナル
ホームページ:www.vacationclub.com